W杯:ジダンの頭突き後






2006年07月26日(Wed)
W杯:ジダンの頭突き後

画像は7月末来日する独バイエルン・ミュンヘン

結局、両者に罰金・出場停止等の処分でFIFA決着した「ジダンの頭突き」。
マティラッティ選手の挑発暴言は、人種差別用語”テロリスト”(?)ではなく、ジダン選手の「家族への侮辱」発言ということで、さすがに発言内容までは公表しませんでした。誰でも分かってる内容ですけれど・・・。
  
【お前の母親(又は姉)は売春婦】
「イタリアでは珍しくもなく、フランスやスペイン、南米でも使われている」言葉であると報道されていましたが、個人的な体験からして、キリスト教圏・アラブ・モスラム教圏ほぼ全域で有効です。「売春婦」をさす表現も、ラテン語に由来する正当な(辞書に載っている)「売春婦」単語と違い、各国語独特のスラング的な言葉です。
しかし、日本やアジアではほとんど使わない表現なので、私たちにはいまひとつピンときません。
直接”お前はバカだ”風に言うなら分かりますが、なぜ、わざわざ”お前の母親(又は姉)”と間接になるのか、しかも父親(又は兄)でなくて女性なのか、不思議といえば不思議です。
 
他、欧州でポピュラかつ最大級の「ののしり・侮辱」言葉といえば、”ケツの穴”と”ブタ”に代表される動物名です。

【ケツの穴】
ちょうど7月23日のプロ野球オールスターの「清原vs藤川」で、以前、直球勝負しなかった藤川投手に清原選手が「ケツの穴ちっちゃいな」と言っていた話が出ていました。汚いのではなく、「度胸がない」という表現です。しかしもし米国人投手に向かって言ってたら、確実に、頭を狙った危険球が飛んできたことでしょう。

【シュヴァイン(独語)】
今月末に浦和レッズとの親善試合にやってくるバイエルン・ミュンヘンには、W杯3位決定戦でミドルシュート2発をゴールしたシュヴァインシュタイガー選手がいます。来日した彼に近づいて、(氏名が長いので前部分の)”シュヴァイン”とだけ呼んだとしましょう。確実に、強烈なケリを入れられます。
ついでに、”ザオ”も付けて、”ザオ・シュワイン”を繰り返してみましょう。多分、豪脚キックであばら骨をへし折られることでしょう。(シュヴァイン=ブタ野郎、ザオ・シュワイン=メスブタ野郎)。

ここでの、”ブタ”は、「太ってる」という意味とは全く無関係です。
動物名はよく用いられる侮辱言葉で、他に、”イヌ”、”メス牛”、”サル”等などが使われます。これは”馬と鹿”の日本語とも共通しています。
「侮辱や差別」言葉はある意味、相手を中傷し屈辱感を味あわせる目的なのですから、相手に理解できなければ意味がありませんし、双方に共通の認識がないと成立しません。
大概どの国にも、特定の地域の人々を小ばかにしたジョークがありますが、これも「昔から身近な存在」&「双方に共通の価値基準」のある証といえます。
「バカ!」と言いたいのだけれど相手が外国人で意味が通じないだろうなと思って(何を言ったら分からず)一瞬狼狽する姿ほどコッケイなものはありません。最後に出てくるのは、頭を人差し指でたたいて「お前、頭おかしいんじゃないの?」というジェスチャー位じゃないですかね。
   
貧しい移民の息子、モスリムのジダンに”テロリスト”と言ったか言わなかったか、それによって状況が大きく変わってくるというのは、やはり2001年テロ事件以降の反映なのでしょう。
マティラッティには伊大統領SP級のSPを何人も付けなければ危ないだとかの話は別にして、人種差別・侮辱されたから「頭突き」するのであれば、欧州社会は毎日「頭突き」続発でどこも収拾がつかなくなってしまうんじゃないでしょうか。

やっぱり、「ガキ(子供)」じゃないんだから、大人なんだから、女性を中傷するような侮辱暴言やヘッドバット暴力はやめようよ、ってことに落ち着くと思うんだけれど・・・。。
貧しかったジダン少年が蹴ってきた革ボールだって、パキスタンのモスリム「子供」達が作ったものだったかもしれないんだし、今回のW杯公式ボールだって、作ってるタイ(日系)工場の女工さんたちの時給は40セント(50円位か?)ってレポートされていた。
侮辱暴言・頭突きのどちらが悪いなんて話より、(現在、オフィシャルには存在しないことになっている)子供が作ったボールや、エアコンをつけてても午前中30度以上になる工場で女工さんたちが作ってるボールを、大の大人が罵り合いケンカして蹴りあっているなんて考えると、何だかシラけちゃいます。

拡大画像
掲載ページ
バロックハウス


   




新着トラックバック/コメント


カレンダ
2006年7月
           
26
         

アーカイブ
2006年 (26)
6月 (12)
7月 (5)
8月 (6)
9月 (3)
2007年 (22)
4月 (7)
5月 (5)
6月 (1)
7月 (1)
10月 (2)
11月 (3)
12月 (3)
2008年 (22)
1月 (4)
2月 (2)
3月 (5)
4月 (2)
5月 (1)
6月 (2)
7月 (2)
9月 (1)
10月 (3)

アクセスカウンタ
今日:77
昨日:138
累計:194,007